9月に入ったのに、珍しく札幌もまだ暑さが残る。
8月26日の一ヶ月検診のあとも、樹和(みきお)は日々、丸くなっていく。
睡眠時間の代わりに、おっぱいに吸い付く時間が長くなっている。
赤ちゃんの成長のスピードは驚くべきだ。
ところで、一ヶ月を振り返り、書き残しておきたいことが一つ。
出産関連本に必ず書いてある、マタニティブルーということば。
出産後にホルモンバランスが崩れ、なんだか落ち込んだりいらいらすることがあるとのこと。
ひどい場合は、産後うつにもなりかねないらしい。
精神的にはタフだと思っていたが、私にもマタニティブルーがあった。
出産後すぐ、母子同室になり、赤ちゃんへの授乳活動が始まり、
慣れないこともあり、極度の睡眠不足に。
身体がふらふらでも肉体的には落ちなかったが、メンタルには少し”キレテイタ”
どんな風にか。
ちょっとしたことにいらいら。
たとえば、母に2リットル入りのミネラルウォーターを頼んだところ
小さなハンディサイズのペットボトルを買ってきた時など。
普段なら笑ってすませること。なんてことないのに、なんとも我慢ならず、
「授乳中はすごくのどが渇くの。だから大きなボトルじゃないと間に合わないのに!」と
いらいら・・・。ひとしきり文句を言ったりした。
そのいらいらが、退院後も続いていた。
今となっては、母には詫びるしかない。
どうにもこうにも、小さな些細なことに我慢がならなくて、
いちいち、母にあたっていた。
ずっとぐずぐずむずかる樹和を必死にあやしていたところを
母が心配で、覗きにきてくれたのにも我慢がならず。
「近寄らないで!」と怒鳴ったりした。
母が「わたしもお兄ちゃんの赤ちゃんの時は大変だったわ」などと
育児に悪戦苦闘しているわたしを慰めるような言葉をかけてくれたりする。
それがどうにも気に入らない。
「黙ってて。おっぱいを上げてるときに、邪魔しないで!」
そんな日々が1ヶ月。
つい最近になって、この”いらいら”がなくなってきた。
すこしずつ、授乳活動になれてきたこともあるが、
これって、育児本にある”マタニティブルー”だったのかも・・・と思った。
きっと、ホルモンバランスが崩れていたのだ。
理性的になれない、いつもと違う自分だった。
うまく治らない場合、育児ノイローゼとか、産後うつ、などにもなりかねないのだろうか。
けっこう、怖いものだなと思う。
自分とは縁のないものだと思っていたが、”マタニティ-ブルー”
今は平静に戻れたからこそわかる。
あれは、マタニティブルーだった。
里帰りしてから、早2ヶ月過ぎ、母には家事全般、赤ちゃんのケアまで
甘えっぱなしの日々が続いている。
東京に戻る前に、きちんとお礼とお詫びをしないと。
私、あれはマタニティブルーだったのよ。ごめんね、と。
昨日9月1日は母の70回目の誕生日だった。
いつものことだが、心ばかりのプレゼントの花束。
オレンジ色のバラ、白いトルコ桔梗。
いつもありがとう。
そして、おめでとう!お母さんの思いをこめて。
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