2011年7月20日水曜日

40歳からの子作り(その2)・・・東洋医学にすがる

神奈川の自然分娩派の池川クリニックで勇気をもらったあと、
妊娠にこぎ着けた同じ40代の友人から、恵比寿のファテリテイクリニックを紹介してもらう。
「実績もあるし、感じのいい先生だったよ」との言葉を聞き、新たな気持ちで診察に向かった。

ここの院長は、頭ごなしにすぐに体外受精!と詰め寄ることなく、本人の納得性を大事にするという方針を持ち、40歳という年齢ではあるが可能性はあるので、まずは夫婦共に身体の状態を調べるため、基本的な検査をしましょう、とのこと。

1ヶ月半ほどかけて、通常の不妊治療の初期段階で行う諸々の検査(血液検査、卵管の検査、フーナーテスト、精子の検査)などを行い、特に問題はない、との結果が出た。
最初はタイミング療法からと言われ、排卵時期を確認しながら自然分娩を期待していたものの、2,3ヶ月たったが、そう簡単には妊娠しなかった。そのうち、念のため、体外受精をする場合の説明会に参加してみては?とのアドバイスと、体外受精のプロセス、妊娠の確率、費用などの分厚い資料をくれた。

その後、参加申し込みをしたものの、体外受精の分厚い資料を一通り読み、
どうも感覚的に受け付けないなあ、と感じてしまい、結果として説明会には行かなかった。
たくさんのホルモン剤を投与し、採卵し・・・、というプロセスが怖かった。
40代過ぎて、欲張りなのは100も承知だが、自然に授かりたい、という気持ちがむくむく出てきた。

そんな折り、ファティリティクリニックの受付に、ある鍼灸治療院のパンフレットをふと目にした。
”不妊治療に実績・・・アキュラ鍼灸院”
身体の持つ本来の力を引き出す鍼灸治療。
私も過去に腰痛治療で何度もお世話になった。これはいいかもしれない・・・。

「ここに行こう!」
ぱっとパンフレットをとり、すぐに電話予約。
表参道のビルの最上階にある、小さなこじんまりとした鍼灸院にすがるような思いで駆け込んだ。
初めての診察。

中国籍の徐院長。同じ年くらいの若い爽やかな先生で、にこやかに診察してくれた。
これまでの検査データなどにもすべて目を通したあと、私のお腹のあたりをじっくり触った。
そして、一言。
「宮本さんは、やわらかい、いいお腹をしています。これならすぐに妊娠できますよ」

いきなり、目の前に青空が広がった気分。
私は、思わず寝たままで、院長を見据えて、詰問した。
「え??どこが・・・・? どういう風に大丈夫なんですか???」

なんていったって、千駄ヶ谷では、”宝くじに当たる確率”とまで言われたのだ。
それが、この鍼灸の先生の触診で、「すぐに妊娠できそうだ」との真逆の診断結果になったのだ。
その後、身体の状態を丁寧に診ながら、お腹や足を触診したり、脈を診たり、舌を診たりしながら、
じっくりと説明をしてくれた。
とにかく、私は年齢の割には良い状態。エネルギーがある。体力がある。
元々、妊娠力は備わっている身体だから、冷えをとり、腰痛、コリをとり、適度に運動を続け、
鍼灸治療をしていけば、きっと授かるでしょう、と言う。

自信を持って、笑顔で、そう言ってくれた。
「西洋医学では40歳になると自然妊娠は無理とすぐ言いますが、東洋医学では、健康な女性は生理があるうちは妊娠できる、という考えなんですよ」と。

私の感性にぴたっときた。
この徐先生に託そう。
ここの鍼灸治療院にすがろう。

いきなり、身体中に元気がわいてきた。
大丈夫ですよ、と言われたことだけで、気持ちが思いっきり前向きになれた。

今振り返っても、この気持ちが前向きになれたことが、実は一番の治療だったのだ。
妊娠には脳が大きく関与している。
リラックス、前向きな心がないと、女性は妊娠しずらい。
ナイーブな身体なのだ。

2009年の秋、表参道の鍼灸治療院で、高齢妊娠に向けた、大事な第一歩を踏み出せた。

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