2011年7月12日火曜日

7月12日(火) 昨日の妊婦検診(35週6日)から一日経ち・・・

今日から36週。ついに10ヶ月(臨月)に入った。

実家のサッポロに里帰りして、2週間が過ぎ、
涼しくてよく眠れるせいか、
母が作る料理の栄養価が高いおかげか、
放牧された馬のようにのんびりしていなさい、と父に諭されてるせいか、
赤ちゃんの発育が促進されているように思える。
毎日1時間ミニマム歩いているが、それでも体重はどんどん増える。

体重増加より気になっている逆子問題。
30週あたりで、急に赤ちゃんがひっくり返ってしまい、
逆立ち体勢をやめ、頭を上にして、早くも約1ヶ月。

「逆子 治し方」 を何度、検索したことか・・・。
その他、「逆子 原因」「逆子 帝王切開」「逆子 お灸」・・・。

いわゆる西洋医学的には、逆子の原因についてあまり言及されず、
東京の町田の病院でも、移転先の札幌の病院でも
「うーん、治るかどうかわからないけど、逆子体操がんばってね!」と
軽くいなされ、なんとかがんばって逆子を治そうね!という気運は感じられないんだなあ。

だから、東洋医学にすがるわけだ。
お腹、足下の冷え、お腹の張りが原因、とされる、足のツボ(三陰交&至陰)に
お灸やら棒灸を据えてもらい、毎晩の逆子体操&シムス体勢で寝る、、、をまじめに、
そして、祈りながら続けてきたんだが・・・。

子宮の形が奇形だったり、子宮筋腫がある場合にも逆子になりやすいとある。
でも、どうもすべて納得がいかないわけで、「臨月までにはきっと治る!」と信じていた。

昨日7月11日の検診。「では、赤ちゃん見ましょう」と言われ、
ベテランのA先生がエコーの前に、おへそのあたりを触った。
「うーん、こっちが頭のような感じですが・・・」と。

エコーを見ると、やっぱり、まん丸の頭がおへそにあった。
「うーん。やはり骨盤位(逆子のこと)のままですねー」

ああ、南無三。

「ここまで来ると、これ以降に治るってことはあまり期待できないですねえ。
もちろん100%ではないですがねえ」
「40歳以上の高齢妊婦さんは、逆子ではなくても、4割以上が帝王切開になってますので、
逆子の場合は、母子の安全を優先して、帝王切開にしましょう」

私はもう多くは語らないのだけれど。

つまり、「逆子でもどうしても下から産みたいんです!」とか
「逆子っていったいどういう理由でなるのですか?どうしたら治るのでしょか?」とかとか・・・
ここで詰め寄ったところで、このベテランA先生のおっしゃること(=方針)は変わらなく、
リスクのない方法で産むことを最優先に選択する、ということに行き着く。

だから、もう観念したのだ。
あーかなしい、ホントにホントに残念なのだ。
観念・・・って思ってしまうのは、もう理性ではなく、本能的な感情。

この感情がどうしてもわき起こってしまうことだけは、残しておきたい。
涙がこぼれる、ほどではないが、その後、助産師さんからの手術の説明やらも、
半ば放心状態で、言葉が耳に入らないのだった。

あー、今日はもう一人っきりでいたい。と思った。

家に戻り、結果を両親に話すのもいや。
安全なら帝王切開でも良いじゃないの?、、、とか言われるのが目に見えている。

前回6月末の検診にて、A先生から、逆子なら帝王切開になりますと言われたと報告した時、
元産婦人科医の父も、逆子経験者の母も驚いた。
母も第一子は逆子だけど普通に分娩できたわよと。
84歳の父の頃には、よほどの緊急性がない場合は帝王切開はしなかったらしい、が
今の時代は逆子=帝王切開で安全に出産させるのがメインストリームなんだって、と説明したら、
「昔より、帝王切開の技術もあがっているのだろう。むしろその方が安心かもしれない」と
納得した模様。

しかし、わたしは頭ではわかっているが、身体がしおれている。

しばし、休息タイム要・・・。

しかも、帝王切開の場合は、37週を過ぎたら、早いタイミングで手術を設定するので、
なんと7月最後の週にしましょう、と宣告された。

そんな早く?
もっと赤ちゃんをお腹に入れておきたい・・・!
そもそも、8月9日長崎原爆の日の予定だったのに・・・。
15日の終戦記念日でもいいね、世界の平和を守る子にしようなーんて言ってたんだが、
8月までは待てない、7月中じゃないとだめ、と言われてしまった。
37週まで育てば、むしろ母体に置いておくリスクの方が高くなる場合もあると。
破水したり、溺れて死んでしまう赤ちゃんもいると。
えー、そうなの???なるべくぎりぎりまでお母さんのお腹にいる方が自然じゃない?

いろいろなクエスチョンがありつつも、逆子の予定帝王切開は37週から38週にするのが
一番安全だと、説明された。

他の人が聞いたら、たいした重要なことに思われないだろうが、
やはり、なるべく自然に産みたいと、こだわっている自分がいる。

さてと。
1日経ち、今はもう気持ちの整理がついた。

昨晩、夫のイチロウと電話で話したら、
「赤ちゃん、いつにしようか、7月28日がいい?7月29日の方がいい?
占いの先生にも聞いてみたら?なーこはいつがいいの?
おれは7月31日に卓さんとゲイリーが遊びに来るから、その前なら
いいよ!
退院する8月最初の週末の飛行機、とってあるし、ちょうどいいね。」

なんてことないのだ。妙に軽い。
元気で安全に産めることが大事と以前から
逆子→帝王切開には否定的ではなかったイチロウ。
むしろ、早く赤ちゃんにあえるし、東京から駆けつける予定も経つし、
いいこともあるってことなんでしょう。

そんな明るいイチロウの声を聞いていたら、
赤ちゃんも、早く出てきたいのかな、早く3人で一緒に暮らしたいのかなと
そんな風にも思えてきた。

それで、涙が出るような、暗澹たる気持ちが、少しずつ薄らいできた。

最後に。気持ちの整理に一役かったもの。
ネット検索・・・「吉村医院 危険」

わたしのこだわりの源になっていたモノは、
私が妊娠する前から、弟に薦められて読んでいた、自然分娩で有名な、かの
愛知の吉村正先生の「お産って、自然じゃなくっちゃ」
人間が赤ちゃんを産むという行為は太古の昔から引き継がれてきたもの。
医学の介入なく、お母さんと赤ちゃんの産む力をもとに、自然に産むことがいかに
大事であるか、いかに自然に産んだお母さんと赤ちゃんは美しく尊いものか、
自然に産む哲学を語っている先生。

自然分娩のすばらしさを、この先生の本やビデオで脳味噌に注入されていた。
40歳過ぎの初産でなければ、助産院で産みたかったなと思っていた。

しかし、ネット検索中、この吉村医院の超自然分娩思想のもと、
赤ちゃんの命を落としているお母さんの体験談や
出産がうまく進まず、ぎりぎりで大病院に搬送され、帝王切開で出産を担当した産科医の緊張の手記など、先生の自然分娩の著書のすばらしい体験談には出てこない、裏側の事実がいくつも掲載されていたのを発見。

「自然に助からない命もある、それはしかたがない、自然の摂理だ」という吉村哲学。
その哲学をとるか、私の主治医のA先生の方針の「リスクのない安全な方法があるならば、そちらを選択して、母子ともに守る」をとるか。
わたしは、今の先生を選んだし、それで良かった、と、腑に落ちた。
イチロウはもちろんのこと、両親も同じ考えだ。

このネット検索数時間にて、ずっと自然分娩にこだわっていた、気持ちの整理ができた

そしてそして。おまけ。
逆子問題について、心のよりどころを見つけた。
同じく自然分娩を提唱している、東京・杉並の参院「明日香医院」の大野明子先生の著書
「分娩台よ さようなら あたり前に産んで あたり前に育てたい」。
やはり逆子に悩み、検索していたら、出てきた本。つい数日前に購入。

逆子について大野先生論を説明する章があり。
ここでは、逆子は徹底的に治すので、ほとんど逆子出産はない、という(なんと!治せるの?)
早期に見つけて、逆立ちをしなさいと指導すると言う。3日間逆立ちすればたいてい治ると。
それでもだめな場合は、エコーを見ながら、外回転術で治すと。
そして、逆子問題に納得感をくれた一言

「逆子のお母さんは安産」

なんと??
逆子になるお母さんの体型の特徴として、骨盤が広いことがあげられるといい、
だから、大きなお尻が骨盤にはまる=収容できる=逆子になる。
だから、逆子が治ったお母さんのその後は、安産なことが多いと言うのです。

この大野先生に診察してもらえていたら、違ったかもしれないという、悔しさと
私の子宮が奇形だから逆子なのではなく、骨盤が広いから逆子なのかもなという嬉しさ(?)
両方の気持ちが入り交じり、、、、涙なくして読めませんでした。

逆子が治ってたら、もしかしたら安産だったかもしれないけど、
でも、安全を優先して、元気な赤ちゃんに出会うことを受け入れよう。
この年になって、ひょっこり赤ちゃんを授かったことだけでも、十分に幸せ。
元気な赤ちゃんを胸に抱くことができれば、それ以上に望むことなんか、ない。

1日経ちました。
逆子問題は、自分のこだわりとの決別でもあり、
これも意味がある通過点だったように思えている。

さあて、あと16日を大事に過ごそう!

<自宅にて>

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